大澤 秋津 official blog

或る市民ランナーの内省録

単語の自主トレの進め方 その③

郡山校宇都宮校の生徒の皆様、こんにちは!

英語科大澤 秋津(弱点:冷凍のグリーンピース)です。

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前回紹介した飴色玉ねぎを使用したカレーは、今日のお昼で絶滅してしまいました(涙)

 今回は単語&熟語の自主トレの中でも、特に覚えにくいものにどのように対処していくか、について述べていきたいと思います。

 

 単語や熟語を覚えていく中で一番時間を要するのは、最初の‟仕分け”で✕がついたものを、なんとかして△に昇格させ、そして〇のレベルで定着させていく作業です。まったく知らなかったものについてはじっくり攻略していく必要があります。

 まずは利用できる音源を使って正しい発音&アクセントを実際に何度も音読して身につけていこう。ちゃんと発音できれば半分勝ったも同然です。発音記号をちゃんと覚えていると、単語帳の発音記号も手掛かりにすることで、より正確な発音が短時間でマスターしやすくなります。(電子辞書にはたいてい発音記号についてのコンテンツが複数収録されています。なかなかいいですよ。存在を知らなかった人は、これからちゃんと活用して、後で買ってくれた人に謝りに行こう)

 次は正しい発音・アクセントとスペリングをリンクする作業。✕がついたもので1~2回くらい書いて覚えられる単語はあまりないと思います。自分が感じる難易度に応じて5~6回以上は書く必要もあると考えてください。毎年「単語って書いて覚えた方がいいですか?」や「単語って覚えるのに何回書けばいいですか?」という質問が前期に集中します。僕は最初に「5億回書こう!」と真顔で言います。でも、ちゃんと自分の頭で考えてみれば、そんな天文学的な徒労は流石に必要ないことくらいすぐにわかると思います。覚えるのにそこまでは必要ないだろうと気づいたら、では何回くらいが最適か?そもそも答えを僕は知る由がないのです。何故なら答えは質問者の中にしかないのです。(なんだか一昔前の漫画の落ちみたいで申し訳ないのだけれど事実です。)先の質問に真面目に回答するとこうなります。「回数は基本、自分が納得するまで。それぞれの単語ごとに覚えやすさには個人差がある以上、普遍的な数字はない」……つまり、何回書くかはその都度、単語ごとに自分で判断して決めていけばいいのです。

 それでもなかなか覚えられないものはどうするか?もうそいつと友達になるしかありません。友達になるためには、こちらから歩み寄ることが必要です。具体的には、複数の辞書を引き比べて、より細かな意味やニュアンス、原義やイメージを調べたり、単語帳とは別な覚えやすい&気にいった例文を書き写したり、なんとか‟お友達”になるためにはいろいろとアプローチしながら相手を多角的に知る必要があるのです。(その①に掲載した僕の単語帳にはその痕跡が記されています。)

 下線部英訳や、特に自由英作文が志望校で出題される場合には複数辞書の引き比べの最後に英英辞書も必ずチェックしてください。単語の持つイメージやニュアンスといった感触が一番しっかりと説明されているのが英英辞書です。「この文脈ならば、if節じゃなくてwhen節だな」とか「この論点だとbelieveではなくbelieve inでないと」という判断は普段の勉強に英英辞書というほんの一手間を加え、その蓄積によって可能になります

 本当に美味しいカレーを作ろうとするのであれば、フードプロセッサーは避け、食材ごとにみじん切りの大きさに注意を払い、弱火でひたすら玉ねぎと対話し、頑固なセロリと長時間格闘し、繊細なニンジンには接し方を変えていく……こういった過程を誤魔化して短絡的に結果に至ることはできません。勉強も同じだと思います。