大澤 秋津 official blog

或る市民ランナーの内省録

R.I.P 5150

 今日起きて最初に目を引いたニュースは、僕のギター・ヒーローの一人、エドワード・ヴァン・ヘイレンの訃報でした。今年1月のコービー・ブライアント選手の事故を知った時と同じように、暫くは何も考えられませんでした。

 

エドワード・ヴァン・ヘイレン - Wikipedia

 

 僕は中学2年からアコースティック・ギターを、高校1年からはエレキ・ギターもプレイするようになりましたが、どうやら生まれてきた時代が悪かったらしく、音楽シーンにおける所謂ハード・ロック全般はその時期と前後して全世界的に急速に下降曲線に突入していました。

 それでも、僕にとってのエディは色褪せないスーパー・ギタリストの一人で、特に右手のピッキング・スタイルは彼の影響をかなり強く受けました。エレキ・ギターを始めたばかりの頃は、クィーンディープ・パープルに特にハマっていたこともあり、ブライアン・メイを真似てコインで弾いてみたり、リッチー・ブラックモアと同じ5角形の鼈甲のピックも使用していましたが、エディのような弦のタッチと音色を目指して、最終的にフェンダーのthinGibsonのsoftのピックを使うようになりました。

 ピックの持ち方も相当影響を受けました。初めはX JAPANHIDEを真似て深めに握り、中指と薬指と小指は伸ばすスタイルでしたが、これだと特にコード・カッティングでギター本体が鳴らないので、親指と中指で軽く握って人差し指を添えるフォームに落ち着きました。

 大学生の頃、元プロのギタリストの方にちょっとだけレクチャーを受ける機会がありましたが、僕のピッキング・スタイルはジャズ・ギタリストのそれに近いそうです。

 

 ……僕がヴァン・ヘイレンを一番集中的に聴いていた時期は大学1~2年生の頃でした。彼らの代表曲としては『ジャンプ』パナマが、またエディの代名詞といえばライト・ハンド奏法速弾きが言及されるケースが多いと思いますが、僕としてはエディはギター・ソロだけでなくバッキングでも秀逸な才能を発揮したギタリストであったことを、この場を借りて強調させていただきたいと思います。

 

 前述の代表曲はいろんなところでこれからも流れると思うので、個人的に好きな曲をいくつかご紹介します。

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 この曲は気合を入れたい時(筋トレ前やレース会場への移動途中など)に今でも聴いています。最初のピアノのアルペジオの緊張感が痺れるポイントです。彼らのヒット曲にキーボードが前面にフィーチャーされたものが多いのは、エディが優れたキーボード奏者でもあったからです。3:20前後の静寂から3:50のギター・ソロまでが僕のアドレナリン放出ポイントです。

 

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 エディのギター・ソロで僕が一番好きなのはこの曲の1:55前後からの部分です。初めて聴いた時、「エレキ・ギターの表現力の可能性はこれ程のものなのか!」という衝撃を受けました。大学生の時コピーしようとして(当然)挫折しました。曲中で何回か出てくるライト・ハンド奏法では左手人差し指を3フレット、小指を8フレットまでストレッチするのですが、あるスコア・ブックの脚注には‟日本人の平均的な手の大きさでは不可能”と記されていました。僕は日本人にしては手が大きい方で、左手を全開にすると親指先端から小指先端まで23.5cmですが、それでもギリギリでした。

 

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 多少キャッチーでも、最後は明るく前向きな曲で締めくくりたいと思います。少しマニアックな話をすると、最初のピッキングハーモニクスのロング・トーンは普通のギターでは再現が難しいと思います。知人はサステイナー搭載のギターでコピーしたそうです。

 

 ……2020年、タフな状況がまだまだ続く日々ですが、こういう時(たまに)僕はiPhoneのカレンダー・アプリを使って気晴らしを図ります。

 

 

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まだまだ、この先もいける!