大澤 秋津 official blog

或る市民ランナーの内省録

OUTPUTを前提とした英単語学習の一例

 昨年の緊急事態宣言の拡大による休校期間中、生徒のバックアップのための‟臨時ブログ”として急遽スタートした当ブログ。その役割を終えて以降は……執筆者の趣味美学に任せ迷走暴走を続け今日に至る次第。

 「そろそろ店仕舞いかなぁ」と思うこともあるのですが、大変ありがたいことに一定数のアクセスがございますので、今暫くおよそ世間様にまるで貢献しないであろう生産性限りなくゼロの駄文を無駄にハイカロリーな感じで性懲りもなく連ねていきたいと思います。

 

 ……でもですね、今回は以下の人たちにとっては少しはお役に立てそうな気がします(&お役に立てればこの上なく嬉しいです)。

 

  • 国公立大の二次試験や志望大学の入試に自由英作文がある受験生の皆様
  • 英検2級以上のwritingに苦戦されている方々
  • 英検準1級以上の二次面接に不安を抱える方々

 

 共通するのは、時事問題頻出テーマに関する専門性の高い英単語を、まずは背景知識と共に覚えなくてならないこと。

 でも、実はこの‟覚えること”にこそ大きな落とし穴が。通常と同じような学習方法では、いくら語彙を増やしたところで実戦(=本番)ではまるで役に立たないのです。要は、単に英単語を覚えたというレベルに留まっているうちは、自分の意見を組み立て、そして発信する段階へと移行しないのです。

 ……恥ずかしながら、僕はこのことに気づくのに相当時間がかかりました。具体的には英検1級の自由英作文&二次面接対策の際、それまでの自分の単語学習のやり方に大きな限界を感じ、そして軌道修正と工夫の必要に迫られたのです。

 

 「最初から発信することを前提とした単語の覚え方をしないと意味がない」……そう悟った僕がまず向かったところは、我々善良なる一般市民にとっての桃源郷(※シャングリラ、とお読みください)、100均のダイソーでした。

 単語カードを物色している時に頭をよぎったのは「表に単語、裏に意味だけ書いても(自由英作文&二次面接対策としては)無意味」というこれまでの反省。

 そんな時、ふと目に入ったのはかなり大きめのインデックス・カード。以前、『京大式カード』による情報の構築と整理術に関する文章を読んだことはあったのですが、「これでもいけるんじゃないか?」と思い早速購入!

 

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注:隣のMSは付属いたしません

 

 ここからは僕の英検1級対策の際の手の内を本邦初公開!……でも、飽くまでも一例です。僕自身、今振り返ってみるとまだまだ改善の余地があると思います。それでも、他山の石としてお役に立てていただければ幸いです。

まずはカードの表の使い方!

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余白を贅沢に使いましょう!

 頻出テーマの中でも特に重要な語句をピックアップして意味を書いたら一旦終了です。そして後日、関連する用語を余白に書き込んでいきます大切なのは一気に完成させないこと。最初の記入作業は‟きっかけづくり”。別な問題や英文の記事などで同じようなテーマに遭遇した際に目にした同義語類義語対義語言い換えられた表現などを後から書き込んでいくことがメインの作業になっていきます。

 

次はカードの裏面の使い方!

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くれぐれも全部埋めようとは思わないこと!

 

 辞書やネットから良質な例文を探して書き込んでおきます。注意点は以下の3つ!

  1. 自分が本番で使いこなせないような高尚な例文は避けましょう。生兵法は大怪我のもと。
  2. ネットの例文は時に誤ったものが掲載されているので、信頼できそうな出典から検索しましょう。
  3. 本番でも使えそうな自分の考えに近い例文だけでなく、しっかりと‟譲歩”として使えそうな異なる視点&対立意見からの例文もチェックしておこう。こうすることで自分の考えに客観性が伴うばかりか、二次面接の質疑応答の対策にもなります。

 

 改めて強調したいのは「最初から発信することを前提とした単語の覚え方をしないと意味がない」ということです。「ならば、最初から発信を前提とした覚え方をすればいい」……そう思って着手したこのやり方です。

 自分の考えをゼロから構築して英語で表現することを一旦放棄し、自分の考えに近い英文や使えそうな例文を軸に進めていくこのアプローチは、最初から全体の完成を目指すものではなく、ある意味、局所的なパート練習です。少なくとも僕にとってはとても効果的でした。一つひとつの部品の完成度を上げパーツを少しずつ追加すること最終的に一貫性のあるものをなんとか組み上げていくことができるようになりました。

 

 あと、個人的には例文に訳は書かない方がいいと思います。日本訳とセットで覚えると、かえって本番の時にすっと出てこないので。

 

 欠点は手間と時間がかかること。でも、その分だけ着実に定着します!この作業を通じていろいろな考え方に触れ、それによって自分の視座が深まり、それを英語でどのように表現するかも学んでいく。とてもシームレス且つ己の血肉となるプロセスでした。

 

 

 

 今回は特別に、もう少しだけ参考例を公開していこうと思います。

 

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 とにかく時間がかかる作業なので、今のうちから日々、コツコツと仕込んでおくことをお勧めします!