大澤 秋津 official blog

或る市民ランナーの内省録

2020.11.21 福島ファイヤーボンズvsバンビシャス奈良

 先週行われたアウェーでの越谷アルファーズ戦を2連勝で飾り、約一か月ぶりのホーム開催となった対バンビシャス奈良戦。勢いに乗る東地区3位のボンズに対し、奈良は負けが先行する苦しい立場。対照的な状況で迎える今回の2連戦、見どころは‟どうやって勝ち切るか?”です。

 群馬や仙台といった同地区の強豪チームには点差をつけられての敗戦を喫しているものの、今シーズンのボンズは1試合ごとに確実に前回の問題点を修正してきているので、今日の課題はこれまでの前進の証として‟最後まで危なげなく試合を運ぶことができるか?”という点にあるのでは、と思いつつ会場へ向かいました。

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やっぱりホームは最高!

 いわきで観戦した仙台戦と違い、今日は会場の一体感や応援の熱気が特に大きなものに感じられました。

 

 第1Q開始からチリジ選手がインサイドを圧倒し、いきなりリードを広げる展開からのスタートとなりましたが、特筆すべきはパスワークの向上です。滑らかにパスが連続して繋がっていくシーンは、これまでのボンズにはあまりみられなかった光景で、チームの完成形の青写真を見たような気さえしました。

 (僕の事前の予想通り)途中出場の村上選手のスピードに奈良のバック・コート陣は完全には対応できておらず、彼のドライブでゲームのペースも上がり、終わってみればこのQは28-8という出来過ぎ(?)の結果に。……ただ、要注意選手と目していた奈良の54番、ショーン・オマラ選手がまだ調子を上げてきていないのがかえって不気味でした。

 

 ボンズの点数が停滞する時間帯が最近多い第2Qですが、この日は失速はするものの停滞までは至らず。チーム・ファウルが累積するもののオフェンス・ファウルのため相手にフリー・スローを与えなかったことが大きな要因だったと思います。点差はさらに開き前半終了で54-24。今日はボンズの3Pも絶好調で「やたらと入るなぁ」と思いハーフ・タイムにスタッツを確認したら54%と2Pの確率を上回っていました。

 

 こんなに大差で前半を折り返すとは思っていなかったので、僕を含めた周りのブースターの応援への集中も第3Qの冒頭でちょっと途切れたような気がします。このQ、残念だったのは第1Qであれ程綺麗に決まっていたパスが繋がらなくなり、決定的なチャンスでの3つのパス・ミスが得点ペースの失速に直結してしまったことです。

 

 第4Qは最後の5分がとても長く感じました。正直「このまま何事もなく早く終わってくれ」と思ってました。今日の試合は早々に大差をつけた分、締めくくり方が難しい展開となる中で、その大役をきっちり果たしたのが喜久山選手でした。『三国志』などで、‟撤退する軍隊の中で一番重要且つ難しいのが殿”と言われるように、今日の喜久山選手は絶好調の3Pを狙うことよりもチームの勝利を優先し、ゲームのコントロールという黒子役に最後まで徹していた感がありました。

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影のMVP!

 結局、終わってみれば92-71の完勝でしたが、要注意のオマラ選手は26点16点と全てのQでコンスタントに活躍してのダブル・ダブル。

 それ以上にポテンシャルを感じたのが奈良の30番、ラキーム・ジャクソン選手でした。195cmながらPGのようにボールを運ぶシーンも見られ、またリバウンドの高さや走力などの身体能力も相当なものです。……明日はこの選手が覚醒しないことを願ってやみません。

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