大澤 秋津 official blog

或る市民ランナーの内省録

杉田敏先生、お疲れ様でした。

 先日、母からNHKラジオ講座『実践ビジネス英語』の今年度の終了を知り、その事実を受け止めるのにたっぷり数日を要したのですが、最後のテキストを購入して勉強を進めるうちに、改めて「本当に終わってしまうんだ......」と、まだ信じられない気持ちがぶり返す今日この頃です。

 

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 1987年からスタートし、計33年間に及んだこのNHK最長寿語学番組を僕が聴き始めたのは2010年度の最後の方からでした。

 当時、一応授業はそれらしくできるようになってきたものの、自分の英語の力にまだまだ満足できずに葛藤していたところ、母から強く勧められてチャレンジしたのがきっかけでした。

 

 始めたばかりの頃は、会話がとんでもなく速く感じられ、それまであまり触れていなかった高度な語彙専門用語慣用表現などにもついていくのがやっとでした。テーマによっては全く歯が立たなかった回もあったと記憶しています。

 もちろん、何度も投げ出そうと思いましたが、本能的に「ここが俺の分水嶺」と感じ、意地で続けました。今振り返ると、あの時こそが単なる受験屋レベルで終始してしまうのか、それとも英語講師としての一歩を踏み出すのかを決定する大きな分岐点でした。

 2010年度末、自分の英語力だけでなく、自分の勉強のレベルの低さに対する怒り不満に駆り立てられた僕は、この『実践ビジネス英語』に必死で食らいつき、現在もお世話になっている英会話教室のドアを衝動的に叩き、そしてその夏に勢いに任せてNYを訪れました。これら全ては必然であり、全てこのタイミングで起きていなければならなかったと今では確信しています。

 

 活きた英語を通して最先端のテーマに触れ、啓かれたことで、英検1級が取得できたばかりでなく、毎年最新の入試問題を分野を選り好みせずに扱い続けることができるようになりました。

 

 

 今後は年4回、ムックという形で上記の教材が刊行されるそうです。もちろん、これからもお世話になりますが、杉田先生、長い間お疲れ様でした。感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

 

 最終号となる3月号テキストの『はじめに』で、番組終了に言及しているのは最後のたった5行のみ。杉田先生らしいな、と感じました。その最後はこう締めくくられています。

 

今後、放送はなくなりますが、勉強はお続けください。さようなら。 

 

 この1文を読んだ時、自分がこの講座に対して如何に無意識に依存していたかに気づきました。「これさえ聴いておけば大丈夫!」という部分がいつの間にか大きくなり過ぎていて、僕自身の歩みはひどく緩慢なものになっていました

 これからは、自分学び、勉強する時間意識して増やしていかなければ。この終了を新しいきっかけにしていこうと思います!